英彦山雑学寺子屋
天狗のおはなし
みなさんは鞍馬天狗をご存知ですね。
映画化もされましたが、もとは室町時代につくられた謡曲です。
原作の中の一節に「お伴の天狗は誰だ」筑紫には(幅広い意味で九州)英彦山の豊前坊」とあり、英彦山の天狗は有名でした。
天狗は神通力で、危機を救いますが、これは修験者(山伏)の象徴された姿だったようです。
手に錫杖、そして鈴掛を着た姿は山伏とよく似ています。
荒行で鍛えた腸能力は忍者の原型とも言われています。
険しい山岳を住みかとし、民衆に親しまれ、また、恐れられた天狗は修験者たちの理想像でした。
英彦山は千数百年の間、天狗、山伏をたくさん産みました。
今でも山中にたくさんの石窟がのこり、修行が行われていた記録も残っています。
山を散策すると岩陰から天狗がひょっこりと顔を出しそうです。